https://www5b.biglobe.ne.jp/~pisan/radio-index.htm 参照すべし
拡散率
①工学(学術)DS方式の拡散率は1シンボルに対する拡散符号のチップ数で定義され、FH方式の場合は、ホッピングチャネル数で定義されます。なお、FH方式も当初は1シンボル内で複数チップの周波数にホッピングする方式が主流でしたが、現在ではパケット毎に周波数をホッピングする方式が主流
②日本(無線設備規則第49条の20):スプレッドスペクトラム方式を使用するものの拡散率は、拡散帯域幅を変調信号の送信速度に等しい周波数で除した値。拡散帯域幅は90%の電力を含む帯域幅。したがって工学拡散率よりも小さい値
③米国(FCC Part15.247):DS方式の場合拡散帯域幅はスペクトラムアナライザでピークから6dB低下した幅で規定
④欧州(ETSI EN 300 328):拡散帯域幅は、スペクトラムアナライザの分解能帯域幅RBWを100kHzとして測定し電力密度のピークから30dB低下した幅で規定
帯域幅の定義とは? 等価雑音帯域幅
これまで電圧雑音密度は帯域幅に比例すると説明してきました。その帯域幅とは帯域外の周波数成分が全くない、理想フィルタによって実現された帯域幅のことです。しかし、現実はそのようなフィルタはないので、普通に実現できるフィルタで帯域制限をした場合は以下の表のようになります。
この表は、CQ出版社のトランジスタ技術(以下、トラ技)2003年1月号の馬場清太郎氏の記事の“増幅回路の雑音”から引用させて頂きました。ちなみに、この記事ではしっかりと真性雑音という言葉が
この表では6dB/octの1次フィルタの場合はカットオフ周波数の1.57倍が等価雑音帯域幅となっています。先のオペアンプの例で、GB=100kHzの場合は100kHz×1.57=157kHzを帯域幅として計算すると、38.6nV/√Hz×√(157kHz)=15.3µVとなり、シミュレーションの結果と一致します。
このように、現実のフィルタを通した時と同じノイズ量となる理想フィルタの場合の帯域幅を等価雑音帯域幅といいます。6dB/octの1次のフィルタの場合、そのフィルタのカットオフ周波数の1.57倍が、12dB/octの2次フィルタの場合は、そのフィルタのカットオフ周波数の1.11倍が理想フィルタのカットオフ周波数に相当します。
この係数はフィルタの伝達関数を元にf=0から∞まで積分して求めますが、取り敢えず1次フィルタの1.57と2次フィルタの1.11を覚えておけば良いでしょう。それ以上の次数であればフィルタのカットオフ周波数と等価雑音帯域幅の違いは5%以下で無視できると思います。
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