2025年4月15日火曜日

ARFCNと4G/LTEのバンド

 



ARFCNと4G/LTEのバンド・周波数の関係

最終更新日 投稿日 2021年05月28日

事の経緯

Androidでは、現在使用しているBandを直接取得することが出来ない端末が多いですが、一方ほとんどの端末でARFCNを取得することができます。
これに気付くのにかなり時間がかかりましたが、具体的に計算方法を記載している日本語のサイトが見当たらなかったのでシェア

ARFCNとは

Absolute radio-frequency channel number(絶対無線周波数チャネル番号)の略。
周波数帯と、具体的な周波数をチャンネル番号で示した物です。
3G(UTMS)ではUARFCN、LTEではEARFCN、5G NRではNR-ARFCNと呼びます。
今回はEARFCNに注目してみていきます。

5Gの記事→NR-ARFCNと5G NRの周波数の関係 - Qiita

EARFCNからBand・周波数を計算する

EARFCNは、楽天モバイルのBand3 20MHz幅の場合は、1500
パートナー回線のBand18 10MHz幅の場合は、5900となります。

Band3のダウンリンク周波数のEARFCNの範囲は1200-1949となっています。
1500はこの範囲の中に含まれますので、確かにBand3であると分かります。

この範囲の中でEARFCNの値が1増えると、0.1MHz(100kHz)増加することを表しています。
1500は、(1500-1200)×0.1=30で、Band3のダウンリンク周波数幅のうち、最も低い周波数よりも30MHz高い事を示しています。
Band3のダウンリンク周波数の下限は1805MHzですので、
楽天モバイルの使用するダウンリンク周波数はそれより30MHz高い、1835MHzである事が分かります。
EARFCN Band3.png

パートナー回線も同様にして計算し、865MHzであると分かります。

  1. 取得したEARFCNを、EARFCNのリストと照らし合わせて、範囲内にあるBandを発見する。
  2. 下記の計算式で具体的な周波数を特定する
[周波数(MHz)]=([取得したEARFCN]-[同BandのEARFCNの下限])×0.1+[同Bandの周波数の下限(MHz)]

※アップリンクのEARFCNはAndroidで取得出来ない場合もあるので、その場合でもダウンリンクとアップリンクは通常対になっているため、ダウンリンクのEARFCNをそのまま使用し、[同Bandの周波数の下限(MHz)]はアップリンクの周波数に置き換えて計算するとよい。

EARFCNのリスト

日本でLTEで使われているもののみを抽出(それ以外は参考を見てください)

BandキャリアDL下限(MHz)EARFCNの範囲UL下限(MHz)EARFCNの範囲
1d a S21100-599192018000-18599
3d a S R18051200-1949171019200-19949
8S MCA9253450-379988021450-21799
11a S1475.94750-49491427.922750-22949
18a R(p)8605850-599981523850-23999
19d8756000-614983024000-24149
21d1495.96450-65991447.924450-24599
26d a R(p)8598690-903981426690-27039
28d a S R7589210-965970327210-27659
41a(U) S(W) BWA249639650-41589249639650-41589
42d a S340041590-43589340041590-43589

※Band41・42はTD-LTEのため、上下共に同一周波数を使用。
d:docomo a:au(KDDI/沖縄セルラー電話) S:SoftBank R:楽天モバイル R(p):楽天モバイルパートナー回線 a(U):UQ Communications(auで使用可能) S(W):Wireless City Planning(SoftBankで使用可能)
MCA:高度化MCA BWA:地域広帯域移動無線アクセス(地域BWA)システム
Band26はdocomo・auともMFBI運用(800MHz帯のサブBand)

参考

Absolute radio-frequency channel number - Wikipedia(EN)
LTE Carrier Frequency and EARFCN - CableFree

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